決断する前に 主婦がiDeCo(イデコ)に入る前に考えるべきこと

(写真=didesign021/Shutterstock.com)

国民年金や厚生年金に上乗せとして、自分年金作りのための個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」は、2017年1月の制度改正で、原則として公的年金に加入するすべての人が加入できるようになりました。専業主婦も加入できるとあって話題です。

もともと多くの年金を望めない専業主婦にとって、自分年金作りの必要性は高いです。iDeCoに加入することで、老後の生活資金設計に役立つのであれば、少しでも早く加入したいところですが、注意すべき点もあります。専業主婦の場合、iDeCoへの加入前に考えておくべきことは、その他の働く人々以上に多いのです。

iDeCo(イデコ)のメリット・デメリット

iDeCoの特徴を簡単におさらいしておきましょう。金融機関でiDeCoに加入を申込んだ後に、月々掛金を払い込み、その掛金を定期預金や生命保険、投資信託などで運用しながら将来の老後資産を形成する制度です。

どの商品で運用するかを決めるのは加入者自身です。生命保険会社の個人年金保険など、自分年金のための方法はさまざまありますが、自分で運用先を決めるというのがiDeCoの特長で、メリットのひとつです。運用成果によっては、将来の年金受給金額が大きく膨らむ可能性もあるのです。

もうひとつの大きなメリットは、税制優遇があることです。払い込んだ掛金全額が、その年の所得から控除でき、所得税と住民税を軽減できます。また、運用して得られる利息などの収益には税金がかかりません。通常なら20.315%の税金がかかることを考えると、この税制メリットは大きいでしょう。

一方で、デメリットもあります。まず、払い込んだ掛金は原則として60歳まで引き出すことができません。老後資金を確実に準備するという面では、60歳になるまで手をつけられないのは良いとも考えられますが、もしも急にお金が必要になっても当てにはできないということです。

また、iDeCoに加入すると一定の手数料がかかるのも大きなデメリットです。手数料は加入時、加入期間中、給付時にかかり、また運用商品として投資信託を選ぶと、信託報酬という手数料がかかることにも注意が必要です。

主婦がiDeCo(イデコ)に入る前に考えるべきこと1(税制メリット)

所得控除がiDeCoの大きなメリットではありますが、そもそも所得申告を必要としない主婦にとってはメリットにはなりません。また、主婦に限ったことではないですが、60歳以降に受け取るお金に対して課税されてしまうことも知っておきましょう。

そんななか、やはり着目したいのが「運用益の非課税」です。本来は20.315%かかる運用益への税金が非課税になるわけですから、運用益を丸々、次の投資先に注ぎ込めます。iDeCoのように中長期の運用ですと、この「複利効果を最大限活用する」ことが、将来、大きな差となって現れます。

将来の受取額は運用成果で決まるため、あらかじめ見積もるのは難しいですが、加入から受取りまでの期間、掛金合計額、期待利回りなど、数パターンのシミュレーションをしておくといいでしょう。

主婦がiDeCo(イデコ)に入る前に考えるべきこと2(運用商品)

所得控除が利用できない主婦の場合、手数料を払ってでも加入メリットを生み出すためには、手数料を上回る利益を出さなければなりません。そのための方法は2つあります。できるだけ利回りが高くなるよう、運用商品の中に元本確保型ではない商品を入れること。そして、できるだけ手数料の低い金融機関を選ぶことです。

注意すべきは、元本確保型ではない商品を入れることは、リターンを期待できると同時にリスクをかかえることにもなるということです。年に1度など、定期的に、自分の資産配分や運用成績をしっかり確認する必要があるでしょう。

主婦がiDeCo(イデコ)に加入して良かったと思えるために

一般に、iDeCoへの加入でメリットとされていることは、主婦にとってはメリットにならない場合があります。所得控除がその代表で、せっかくの税制メリットを充分に享受できません。そのため、加入する前にはしっかりとシミュレーションをして将来の受取額の試算をしましょう。できるだけ受取時の控除額内に収まるように掛金額の設定をすることがポイントです。

また、少しでも利回りを良くするために、運用商品選びと金融機関選びも重要になってくるでしょう。

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