1年の育休を1年2ヵ月に伸ばす「パパ・ママ育休プラス」って?

(写真=Flamingo Images/Shutterstock.com)

出産の前後から子どもが1歳に達するまでの間は、産休(産前休業+産後休業)と育休(育児休業)を取得することができます。産休は女性しか取得することができませんが、育休は男性でも取得が可能です。

そこで知っておきたいのが「パパ・ママ育休プラス」という制度。通常1年の育児休業を、なんと1年2ヵ月まで伸ばすことができるのです。共働きの家庭には、うれしい制度です。

出産すると子どもが1歳に達するまでの期間、産休、育休が取得できる

「パパ・ママ育休プラス」制度を紹介する前に、まずは産休・育休の内容について確認しましょう。働きながら出産をする女性は基礎知識として知っておくと便利です。

産休は、妊娠出産をするすべての働く女性が取得することができます。期間は出産予定日の6週間前から(産前休業)と、出産の翌日から8週間まで(産後休業)で、対象休暇1日につき給与(標準報酬日額)の約2/3にあたる「出産手当金」が支給されます(企業で働く会社員に限る)。支給は一般的には1回払いで、出産後3ヵ月ほど経って振り込まれることが多くなっています。

次に育休は、原則として1歳に満たない子どもを育てている、男性・女性が取得することができます(企業で働く会社員に限る)。ただし取得には一定の条件があり、「同一の事業主に引き続き1年以上継続して雇用されていること」、そして「子どもが1歳6ヵ月になる日の前日までに労働契約(更新される場合は更新後の契約)の期間が満了することが明らかでないこと」の2つです。

期間は、女性の場合は産後休業終了日の翌日から子どもが1歳になる前日まで、男性の場合は子どもが誕生した日から1歳になる前日までで、「育児休業給付金」として育休開始から半年は休業開始時の賃金の67%、それ以降は賃金の50%が支給されます。あくまで目安ですが、1回目の給付金支給は育休開始から2ヵ月経った頃、以降1~2ヶ月ごとの支給です。

育休 産休
期間 女性:産後休業終了日の翌日から
男性:子どもが誕生した日から
男女:子どもが1歳になる前日まで
産前休業:出産予定日の6週間前(ふたご以上の場合は14週間前)から
産後休暇:出産の翌日から8週間まで
対象 男女ともに可 女性のみ
給付内容 育児休業給付金
支給額:育休開始から半年は休業開始時の賃金の67%で、それ以降は50%
出産手当金
支給額:対象休暇1日につき、給与(標準報酬日額)の約2/3

「パパ・ママ育休プラス」で育休期間を伸ばす!

産休・育休の内容を理解したところで、「パパ・ママ育休プラス」について解説していきます。

「パパ・ママ育休プラス」は、夫にも積極的に育休を取得してもらおうという目的でつくられた特例制度で、夫婦で育休を取りたいときに利用できます(企業で働く会社員に限る)。この制度を活用することによって、育児休業期間を2ヵ月延長させることができ、子どもが1歳2ヵ月になるまで育休を取ることができます。ただし下記4つの条件を満たす必要があるので注意が必要です。

1.夫婦両方が育休を取得すること
2.夫婦のどちらかが、子どもの1歳の誕生日以前に育休を取得していること
3.育休の開始予定日を、子どもの1歳の誕生日以前に設定していること
4.育休の開始予定日を、夫婦どちらかが取得した育休の初日以後に設定していること

「パパ・ママ育休プラス」の取得方法は?

「パパ・ママ育休プラス」を利用して育休期間が延長されたといっても、夫婦それぞれが取得できる休業期間の上限は1年間が原則です。そのため「妻が最初の1年、その後夫が2ヵ月」という風に、夫婦が1年2ヵ月の育休期間を上手に分担する必要があります。ここでは代表的な取得方法を紹介します。

(例1)夫婦が育休を連続して取得
妻は子どもが1歳になるまで育休を取り、妻の復職のタイミングで夫が2ヵ月間の育休期間に入るというパターン。最もオーソドックスな活用方法です。

(例2)夫婦の育休時期を重ねる
妻は子どもが1歳になるまで育休を取り、妻の育休中に夫も子どもが1歳2ヵ月になるまで育休を取るというパターン。子どもが1歳になるまでのなにかと大変な期間に夫婦2人で育児に専念することができる点が大きなメリットです。

(例3)夫婦の育休時期に間を空ける
妻が育休を早めに切り上げ、間を空けてから、夫が育休を取得するというパターン。経済面でメリットのある方法ですが、間の期間は子どもを祖父母に預けるといった必要がでてきます。

(例4)夫が2回育休を取得
原則として育休を複数回取得することはできません。しかし特例として妻の産休中に夫が育休を取得して終了した場合のみ、夫が育休を2回取得できます。この特例をいかしたのがこのパターン。妻が万全でない産休期間を夫が全面的に支えることができる点が魅力といえます。

最後にNGなパターンを一つ紹介します。

(例5)夫の育休開始日が子どもの誕生日の翌日以降
「パパ・ママ育休プラス」を利用するには、子どもの誕生日翌日以前に、育休を取得している必要があります。そのため、夫の育休開始日が子どもの誕生日の翌日以降の場合は、「パパ・ママ育休プラス」を利用することはできません。

「パパ・ママ育休プラス」を夫婦の子育てに活用しよう

男性の育休取得率はまだ3%程度(「平成28年度雇用均等基本調査」より)と非常に低いのが現状ですが、国も企業もそのような状況を変えていこうという方向に動きはじめています。子どもを産んで妻が一番大変な時期に、自分も育児に参加してサポートしたいと考える男性も本当は多いはずです。

共働き夫婦は「パパ・ママ育休プラス」という制度があることを知っておき、妊娠・出産の際に女性だけが休むという以外に選択肢があると考える一つのヒントにすると良いのではないでしょうか。

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