万一に備えて……病気で長く会社を休むとお給料はどうなるの?

(写真=ESB Professional/Shutterstock.com)

自分は大丈夫だと思っていても、突然身に降りかかってくるのが病気やケガです。もしも長期的に入院や通院をすることになれば、会社からのお給料が出なかったり、減ってしまったりすることもあります。そうなれば、金銭的に困ってしまうことになるでしょう。

そのような病気やケガで働けなくなったときにお金が支給される「傷病手当金」という制度があるのをご存じでしょうか。ここでは制度の仕組みや手続きなどを紹介します。もしものときのために備える準備をしておきましょう。

重い病気やケガで3ヵ月休むとどうなる?

病気やケガで働けなくなり、さらに有給も消化してしまったという場合の助けになってくれるのが「傷病手当金」です。これは健康保険に加入している会社員のための制度で、病気やケガによる休業中に、被保険者やその家族の生活を支援するために設けられています。

この制度により、標準報酬日額(給与のおおよその日割額)の2/3を、支給開始日から最大1年6ヵ月にわたって受け取ることができます。多くの企業は「標準報酬日額の2/3の金額を1年6ヵ月」という法定の基準どおりに支給されますが、なかには「給与の80%」、「最大3年間支給」など好条件の企業もあります。それぞれの会社規則を確認すると良いでしょう。

傷病手当金をもらえる条件や手続きとは?

傷病手当金をもらうためには、大きく4つの条件をすべて満たしている必要があります。一つずつ確認していきましょう。

1.業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
傷病手当金は「業務外の事由」によって働けなくなった場合に支給される手当です。なお、「業務上」の病気やケガに起因する休職であれば労災保険の給付対象となります。

2.労務不能であること
傷病手当金は働けないことに対する所得補償なので、「労務不能」であることが支給条件となります。ただし仕事に就くことができるか否かの判断は自己判断ではなく、療養担当者の意見をもとに、被保険者の職種や業務を考慮した上で判断されます。

3.連続して4日以上仕事を休んでいること
病気やケガで休んだ最初の3日間は「待期期間」と呼ばれます。この「待期3日間」が成立した4日目から、傷病手当金の支給は開始されます。「待期3日間」は、連続して3日以上休まなければ成立しないため、たとえば連続して2日会社を休んで、3日目は出社したというケースだと待期期間は成立しません。待機には土日・祝日休みや有給休暇も含まれるため、給与の支払いが生じたかどうかは関係ないのです。

4.休業期間について給与の支払いがないこと
会社を休んでいる間でも有給などで給与が支給されている場合、傷病手当金は支給されません。ただし、給与の支払いがあっても、傷病手当金の額よりも少ない場合は、その差額分を受け取ることができます。

以上が傷病手当金の対象となる条件です。さらに傷病手当金は自動的に支給されるわけではないため、自分で申請の手続きを行う必要があります。

傷病手当金をもらうための手続き

手続きとしては、まずは勤務先に働けないという旨を伝え、有給休暇を使うのか、単なる欠勤として休むのかを決めます。傷病手当金を受け取ることが確定したら、全国健康保険協会(組合健保の場合は該当の健康保険組合)のホームページもしくは窓口で傷病手当金の申請書を入手し、記入します。

この書類には勤務先の担当者に記入してもらう欄もあるので、注意しましょう。また、申請書類には勤務先ではなく医師に記入してもらわなければならない欄もあるので、診察時に記入してもらいましょう。申請書類の記入を終えたら、全国健康保険協会(もしくは健康保険組合)に提出。約1ヵ月で実際に支給が開始されます。

また前述のとおり、傷病手当金は勤務先の会社を通じて健康保険に加入している会社員のための制度です。したがって自営業やフリーランスの人には適用されません。また自営業やフリーランスの人は、会社員とは異なり有給休暇というものがないため、早いタイミングで金銭的に苦しくなる可能性があります。

こういった傷病手当金制度の対象外の人は、就業不能保険や収入保障保険といった、働けなくなったときの助けになる保険に加入しておくことを検討しておきましょう。

病気で休むときに使える制度を覚えておこう

傷病手当金は会社員であれば基本的に誰でも利用できる制度です。思いがけない病気やケガをしてしまったときに困らないためにも、仕組みをきちんと把握し、あらかじめ準備をしておくことが肝心です。

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