投資信託の「先進国株式」って、どこの国のこと?

(写真=Alexey Struyskiy/Shutterstock.com)

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」の運用商品である投資信託の投資対象は、地域と資産によって区分されており、国内株式、海外債券などさまざまな種類があります。今回は、その中から「先進国株式」について、メリットやデメリットなどを含めて解説していきます。

先進国株式の「先進国」とは、実際はどこの国のことを指す?

そもそも「先進国株式」の先進国とは、どのような国を指しているのでしょうか。先進国は経済や技術が発展して国民の生活水準が高い、経済が大きく発展した国々の総称として使われています。

G7と呼ばれる米国、日本、ドイツ、英国、フランス、イタリア、カナダはその代表で、一般的にはOECD(経済協力開発機構)の加盟国を先進国とみなすことが多いでしょう。ただし、実は先進国という言葉には明確な定義はなく、先進国と新興国の分類基準は非常に曖昧なのが実情です。

投資信託の世界では、先進国株式、新興国株式などの場合、地域の株価の動きを示す株価指数をベンチマークという指標をもとに投資の目安にします。先進国株式の場合、多くの投資信託が目安にしているのが「MSCIコクサイ・インデックス」という株価指数です。

MSCIコクサイ・インデックスは、米国のモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI Inc.)が算出・公表している、先進国23ヵ国から日本を除いた22の先進国の上場企業で構成されており、具体的な構成国は以下の国々です。

米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、アイルランド、オーストリア、オランダ、スイス、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、ベルギー、ポルトガル、香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、イスラエル

構成国の内訳をみると、OECDの加盟国である韓国やトルコなどはない一方で、未加盟国のシンガポールや香港が入っています。構成国から日本が除かれているのは、日本の投資家が海外の株式に投資する際に参考とする指標としてつくられたからです。

MSCIコクサイ・インデックスは、1986年3月31日に指数の算出がはじめられてから30年以上の実績があります。国別でみると米国が65.48%、英国が7.06%、フランス4.46%……と、市場規模の大きな米国が圧倒的な比率となっているのが特徴です。

さらに構成上位の銘柄は、アップル、マイクロソフト、アマゾン、JPモルガン・チェース、フェイスブックといったように米国の巨大企業で占められています(2018年3月30日現在)。

先進国株式のメリット、デメリットとは?

先進国の各国、各企業に投資したいと思った場合、個別に投資しようと思うと大変なものです。しかしMSCIコクサイ・インデックスに連動する投資信託やETFに投資することで、日本以外の先進国の主だった銘柄に、幅広く分散投資することができます。

また先進国は新興国に比べて経済が安定していることもメリット。ただし、その分、期待できるリターンは新興国よりも一般的に低くなります。また、先ほどの構成比率を見てもわかるとおり、米国の比率が高いため、米国の経済情勢に大きく左右されるリスクがあることには注意しておきましょう。

一方、先進国に対してこれからの成長が期待される国々を新興国といいます。新興国は、今後の高い経済成長によるハイリターンが期待できますが、「カントリーリスク」などの政治的・経済的なリスクも高めになります。また新興国株を対象とした「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」という指数が代表的で、中国や韓国、台湾、インド、ブラジルなどをはじめとした銘柄が組み込まれています(2018年3月30日現在)。

そして、もう一つは日本です。日本株は原則円で売買されるので、海外の株式と比較すると直接為替の影響を受けないことがポイントです。我々日本人にとっては情報がスピーディーに得やすいのもメリットでしょう。経済も比較的安定していますが、一方で経済成長率については先進国のなかでも低く、今後の高い経済成長は期待できない状況です。

先進国株式の内容を理解して、一歩進んだ投資ライフを送ろう

以上のように、先進国株式では主にMSCIコクサイ・インデックスが指標となっています。投資信託の国際分散投資という観点では、先進国株式、新興国株式、そして日本株式のそれぞれのリスクとリターンなどの特徴を理解しておくのが良いでしょう。投資信託を選ぶときに、このような○○インデックスがどのあたりの地域なのかわかれば、実際の運用がよりイメージしやすいのではないでしょうか。

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