公務員がiDeCo(イデコ)に加入する2つのメリット

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

公務員には手厚い年金があり、老後も安泰というイメージがありますが、それは一昔前の話です。公務員の年金制度である共済年金は、2015年10月に廃止され、民間の会社員の年金である厚生年金に統一されました。共済年金は保険料率も低く、職域加算という独自の「3階部分」の上乗せがありましたが、厚生年金への統一によってそれもなくなりました。

しかし、このような状況のなか、公務員の老後の救世主となりえるのが、2017年1月から公務員にも解禁となった個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」です。

iDeCoは月々お金を積み立てて運用し、60歳以降で積み立てたお金を受け取れるという仕組みで、要するに「自分で自分のために年金を積み立てられる制度」です。

2016年末までは、公務員や専業主婦、企業年金のある会社員などは加入できませんでしたが、制度の改正により現在は現役世代のほぼ全員が加入できるようになりました。公務員の加入も解禁されたため、公務員はiDeCoのメリットを最大限に享受することができます。では公務員がiDeCoに加入することで、いったいどのようなメリットが得られるのでしょうか。

メリット1「税制メリット」

まず挙げられるのが税制メリットです。ここでは2つの税制メリットを紹介します。

1つ目が、iDeCoで積み立てた分のお金が所得控除の対象になることです。公務員のiDeCo利用の上限額は月々1万2,000円なので、最大で年間14万4,000円を所得控除の対象にすることができます。

2つ目が、iDeCoで運用した利益は課税対象にならないことです。通常、投資信託で得た利益には約20%の税金がかかります。しかしiDeCoで積み立てた資金の運用益には税金がかからないため、年金を受け取る年齢に達したときには、積み立てた資金に運用益がまるまる加算されて大きく増えている可能性もあるのです。

メリット2「共済年金廃止をカバー」

次に挙げられるのが、共済年金の廃止によって発生した目減りをiDeCoによってカバーできる可能性がある点です。前述のように、公務員の年金制度である共済年金は2015年に廃止され、厚生年金に一元化されました。共済年金は保険料率も低く、職域加算という上乗せ金があり、厚生年金が「2階建て」なのに対し、共済年金は「3階建て」と呼ばれていました。

したがって、公務員の年金制度は民間のものよりもかなり優遇されていました。しかし官民格差をなくすために、このような優遇は廃止されました。

職域加算の代わりに創設された「年金払い退職給付」もありますが、これは月平均1万8,000円の支給であり、職域加算で月平均2万円が一生涯支給されていたのに比べると、こちらでは2,000円ダウンしています。

また「年金払い退職給付」では半分が有期年金・半分が終身年金となり、本人死亡の場合は残っている有期年金分のみの支払いとなり、残りの終身年金分は打ち切りとなってしまいます。職域加算では本人が死亡した後も遺族には終身で3/4の額が支払われていたのに比べると、こちらも優遇がなくなっているといえるでしょう。

さらに保険料率の引き上げや退職金のカットなど、公務員の老後資金の状況はどんどん厳しくなっています。このような状況で、iDeCoを利用して「自分用の年金」を積み立てておくことはメリットにほかならないでしょう。

老後資金づくりの一助に

かつては公務員の年金は優遇され、老後の資金も安泰でしたが、現在は制度の変更によって公務員も自分で老後資金の準備をする必要が出てきています。目減り分をカバーし、かつ節税効果も期待できる「自分用の年金」のiDeCoは、老後資金づくりの一助となると言えるでしょう。

このようなメリットを十分理解した上で、自分なりにiDeCoを活用して、賢くお金を積み立てていきましょう。

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