ケーススタディで考える30代女子のiDeCoとつみたてNISA、どちらを選ぶのがいいの?

(写真=pickingpok/Shutterstock.com)

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」と少額投資非課税制度「つみたてNISA」は、どちらも積み立てをしながら資産運用ができる投資優遇制度です。iDeCoやつみたてNISAを利用したいと思っても、「どちらの制度を選べばいいの?」「2つの制度の違いは何?」といった疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。特に30代になると、人それぞれ生き方が変わってきます。仕事に邁進したい人、結婚して専業主婦になりたい人、フリーランスとして独立したい人など、一人ひとりが自分の意思決定で今後の人生を選ぶようになります。こういった中、iDeCoやつみたてNISAを活用してどのように資産形成をしていけばよいのか、ケーススタディから選び方を一緒に考えましょう。

iDeCo(イデコ)とつみたてNISAの内容をおさらい

まずは、iDeCoとつみたてNISAの内容を一緒におさらいしましょう。

●目的
iDeCoの目的は老後の資産を作ることです。公的年金だけで老後の生活がまかなえるのか不安を持つ人も少なくないでしょう。iDeCoはそういった不安を持つ人たちのための私的年金です。なお、iDeCoは原則60歳になるまで資産を引き出すことができません。

一方、つみたてNISAは資産形成の目的は自由です。iDeCoと同じように老後のための資産形成と捉えている人もいれば、いずれ購入したいマイホームの頭金の足しにしたい、旅行資金にしたいなど、目的はさまざまです。

●積立額
iDeCoは月5,000円から1,000円刻みで始めることができます。上限は職業などによって異なります。自営業の場合は6万8,000円、会社に企業年金がない会社員と専業主婦は2万3,000円、企業型確定拠出年金に加入している会社員は2万円、会社に企業年金制度がある会社員と公務員は1万2,000円などです。自分の掛け金がいくらなのかをあらかじめ確認しておく必要があります。
※企業型確定拠出年金を導入している企業にお勤めの場合、iDeCoへの加入が認められていない場合があります。

つみたてNISAの上限額は、年間40万円です。最低積立額は金融機関によって異なります。毎月100円から積み立てができる金融機関もあります。積み立てを活用しての資産形成が目的のため、40万円を1回で投資をするのではなく、毎月決まった金額を積み立てていくような投資方法になります。

●税制メリット
iDeCoは掛け金全額が所得から控除されるので所得税と住民税を抑えることができます。また、通常口座(特定口座、一般口座)では運用益に対しては20.315%の税金がかかりますが、iDeCoの場合は運用益(売却益、分配益など)に対する税金は非課税になります。加えて、受取時も税制優遇される仕組みになっています。

つみたてNISAは運用益(売却益、分配益)に対する税金が非課税になります。投資金額全額が所得控除の対象となるわけではありません。

●税制優遇期間
iDeCoは60歳になるまで積み立てを行い、60歳から69歳の間に年金受け取りを開始できます。69歳以降でも受け取り期間中は税制優遇が適用されます。

つみたてNISAの非課税期間は最長20年で、投資可能期間は2018年から2037年です。限られた期間の中での運用ですから、いつでも税制優遇が受けられるわけではないと考えておきましょう。

ケーススタディで考えてみよう!私はどちらを選べばいい?

ここまで、iDeCoとつみたてNISAの内容を説明してきました。それでは、目的にあわせてiDeCoとつみたてNISAのどちらを選べばよいのかを考えてみましょう。

●おひとりさまなので老後の資金を早めに検討したい
30代女子の中には、おひとりさま女子もいることでしょう。老後のことを考えて早めに資産形成をしておきたいという人は、iDeCoを選択するのがよいでしょう。税制優遇メリットはもちろんですが、iDeCoで積み立てた資産は原則60歳になるまで途中引き出しができない点もポイントです。途中で解約して引き出せる資産だと、「お金が足りなくなったらここから引き出せばよいか」と気持ちがゆるむおそれもあります。将来の老後のための資産を形成したいと思うなら、iDeCoで着実に積み立てておきましょう。

なお、iDeCoでの資産形成だけでは心許ないという人は、iDeCoに加えてつみたてNISAも検討するのがいいかもしれません。

●結婚資金としてまとまったお金を準備したい
結婚資金としてまとまったお金を準備したいような場合は、つみたてNISAを選択しましょう。来年結婚すると決まっているケースなら変動商品で運用するのではなく、流動性の高い預貯金でおいておくことが大切です。数年後に結婚する予定があるなどの場合は、つみたてNISAを選択するのも一案です。どれくらいの運用利回りがよいのかを検討し、減らさない運用を心がけましょう。

●マイホーム購入の頭金を貯めたい
現役時代にマイホームを購入したいという人はつみたてNISAを選びましょう。ただし、2、3年先にマイホームを購入する場合は、つみたてNISAではなく定期預金などの元本保証で流動性の高い商品で運用するのが適切です。無理してリスクをとった運用をして元本が割れてしまえば、手出しの資金が増えるだけです。

もし、5年10年先にマイホームを購入したいという場合は、つみたてNISAでじっくり資金を積み立てるのがよいでしょう。価格変動リスクはあるものの、長期間にわたって積み立てを続けていけば、時間を味方につけて資産が成長していくはずです。

なお、現役を引退してからセカンドライフを新しい家で過ごしたいという人が現金一括でマイホームを購入したいと考えているのであれば、iDeCoを利用するのもよいでしょう。iDeCoの資産を現金一括で受け取れば、住宅購入資金の一部にあてられます。

なお、iDeCoを一括で受け取る場合は、税制上、退職金と同様の扱いとなるので税制優遇が受けられます。ただし、会社から退職金が支給されればiDeCoの資産と会社の退職金を合算して税金がいくらになるのか計算されます。その結果として税制のメリットを受けられなくなるおそれもあります。この点は認識しておきましょう。

いくら積み立てしたいか?の視点も大事

ケーススタディでお伝えした通り、いずれのケースもいつ資産を取り崩すか、その時期が最大のポイントになります。とはいえ、iDeCoもつみたてNISAも積立額に上限がありますから、積み立てる目標額を考えることも大切です。iDeCoとつみたてNISAは、似ているようで活用できる場面は異なります。今回のケーススタディはあくまでも一例です。ご自身の職業、ライフスタイル、積み立ての目的などによって、ベストな活用方法を考えましょう。

>>イデコについてもっと詳しく知りたい方はこちら

【オススメ記事】
確定拠出年金で選べる金融・投資商品はどんなものがあるのか
個人型確定拠出年金 iDeCo(イデコ)の注意点と賢い使い方は?
私は強気派、夫は弱気派。2人が組むべきiDeCo(イデコ)のポートフォリオは?
これであなたもマネー女子!いくらiDeCo(イデコ)に積み立てている?
iDeCo(イデコ)の運用をするのに手数料ってかかるの?